肩上げ・腰上げ方法

お子さまの体のサイズに合わせてサイズ調整をする方法につてご案内します。

ソデの長さを調整する事を「肩上げ(かたあげ)」、

スソの長さを調整する事を「腰上げ(こしあげ)」、と呼びます。

このページでは、初めての方でも作業できるよう写真付きで、シンプルに簡略化した方法をご案内しています!

専門的な方法を知りたくてこのサイトに辿り着いた方はごめんなさい・・・

ですが、和裁士がしかっり理にかなった方法を考え必要ない項目は省略して案内しています。

浴衣の肩上げや腰上げを始めてする方や、大まかな仕組みを理解したい方にはオススメのページです。

四つ身浴衣・はすま屋
キッズゆかた・サイズ・はすま屋

そもそも、なぜ大きいサイズを調整して肩上げや腰上げをするの?

と、よくいただく疑問については「サイズ」と「四つ身・一つ身」豆知識 のページでも触れていますが

成長の早いお子様には大きめに浴衣をつくって、調整をしながら長く着用できるように

という実用的な意味とおまじないの意味の2つがあります。

おまじないについてはブログ 肩上げと腰上げの歴史 にて詳細を記載していますので

気になる方はリンクからご確認ください。

写真を見ながら肩上げ・腰上げを進めてみましょう!

まず、こちらの画像をご覧ください。

はすま屋 子供ゆかた専門店
調整 無し
はすま屋 キッズ浴衣
調整 有り

肩上げ(かたあげ)や、腰上げ(こしあげ)の無し・有りの写真です。

お子さんの体型には合わない大きなサイズの浴衣(着物)の

余分な部分を、つまんで縫い止めてあります。これが「肩上げ」や「腰上げ」と呼ばれています。

ジーパンやズボンの足部分が長い場合は「すそ上げ」と称し不要な部分をカットしますが

着物(浴衣)の場合は、真ん中あたりでつまんで余り布をたゆませます。

肩上げ(かたあげ)の方法

「肩上げ」と「腰上げ」がありますが、私は肩上げを先にした方が縫いやすいのでこちらから説明いたしますが、どちらから縫い始めてもOKです。

肩上げに必要な道具

事前に準備しておく道具

・縫い針(使い慣れたものでOK)

・糸(浴衣と同系色のもの)

・糸切りハサミ(普段使いのハサミでもOK)

・まち針 (印をつけたり、布を仮とめするときに使います)

※しるし付けは、チャコペンやチョークペンを使用してもOKです

・メジャー(お子さんのサイズを測る用の、柔らかいもの)←無ければ糸やヒモなどで計測し、その糸の長さを測ればOK

・モノサシ(プラスチックや竹製の固いもの)←あった方が布に線や印が付けやすいだけなので、なければ柔らかいメジャーで頑張って真っ直ぐに線を引けばOK

まず、どんなサイズにするかを決めよう!

肩上げの方法・1
肩上げの方法・0

浴衣を平らな場所に置きます。

①浴衣の「背中から、ソデぐち」までの長さを測ります。これは裄丈(ゆきたけ)と呼ばれる部分です。

②次に、お子さんの背骨と首の間にあるぐりぐりっとした骨から、ソデグチにしたい所までの長さを測ります。

この2つの長さに差異があったと思います。

長すぎる浴衣のソデを、お子さんの体に合わせたサイズにするために計算をします! 計算式は以下の通りです。

【①浴衣の長さ】−【②希望の長さ】=【③余分な長さ】

例)

・浴衣の長さが、44cmだったとします。

・希望の長さは、38cmでした。

この場合は【①44cm】−【②38cm】=【③6cm】となります。

この【③余分な長さ】を忘れないようにメモしておいてください!!

浴衣にしるし をつけよう!

【しるし は目印になれば良いので、チャコペンなどで布に直接書いても、まち針なのでマークをするだけでも、どちらでもOKです】

まずは、お持ちの浴衣をどのように仕上げるかイメージしてください。

「 希望の長さにするために余分な布を、折り紙で言う山折のようにして浴衣の本体からつまみ出し、縫いとめる。つまみとめて、飛び出た布を手首側に倒す 」が肩上げです。

印をつけたり縫ったりをする前に、

肩のあたりの布をつまんで「こんな感じかな?」と仕上がりを実際にイメージする事をオススメします。

肩上げ・腰上げ仕上がりイメージ
肩上げ方法・2

イメージが出来た所で、実際に印付けをしてみましょう。

①浴衣の裏側(背中側)を上にして、布を整えます。

②背中から脇までを、モノサシで真っ直ぐにつなぎ、

 その中間に しるし を付けます。

(画像下側にある、紫の丸の部分)

③その しるし から真上にある肩の部分にも、しるし を付けます。(画像上側の、紫の丸)

肩上げ方法・4

④次は、表に印をつけるので、浴衣の表側(お腹側)を上に向けて整え直してください。

⑤裏と同様に、脇からモノサシを真っ直ぐにつなぎ、三角のタテ線の部分(衽付けおくみつけ)との中心にしるしを付けます。(画像下側の紫の丸)

※この時、間違えてエリの部分との間を取らないよう注意してください。

ちなみに

脇はココです。

腕まわりは動きが多いので、破れにくいように糸で補強しています。(かんぬきどめ)

この糸がぽちっと出ているあたりを大体の目安にしてください。

⑥次は、最初に計算してメモをしておいた【余分な長さ】が必要になります。

(例では 余分な長さは6cm でした)

この余分な長さを2で割ります。

(例で言うと、6÷2=3cm です)

先程しるしを付けた紫の丸を中心にして、右に余分な長さの半分(例では3cm)、左に余分な長さの半分(例では3cm)の箇所に印をつけて、線で結びます(黄色い点線の部分)。

※この写真にある紫の線は引く必要はありません。

肩上げ方法・7
肩上げ方法・6
肩上げ方法・8

⑦印付けが終わったら、浴衣を広げます。

作業台(テーブルなど)に浴衣を置いていると思いますが、エリを自分の体とは逆の奥の方向に。ソデなどの布が手前にくるイメージで。

右側に浴衣の前側、左側に背中側が来ます。

この紫の線が折り紙でいうと山折りの箇所になります。

このあと、ソデ側にある手前の黄色い点線と、エリ側にある点線を縫い止めます。

肩上げを縫おう!

肩上げ方法・9

最初にしるしを付けた中心が、折り紙で言う「山折り」の部分になります。この紫の線の部分を山にして、まち針でとめておいてください。

背中側から、前側まで同じようにまち針でとめます。この時、黄色い点線の手前に見えている部分と、エリ側にある部分が一致するようにします。

この黄色い点線が、糸で縫う部分です。

肩上げ方法・11
肩上げ方法・10
肩上げ方法・12

写真のように、まち針でとめ終わったら、いよいよ縫い始めです!

※写真では3本ほどしかまち針を使用していませんが、慣れるまではまち針を多く使った方が布がずれにくいので、無理せずたくさん使いましょう!

今回は分かりやすいように目立つ糸を使用していますが、実際には浴衣と同系色の糸を使用してください。

糸は、2本どり(2本一緒に玉留めした状態)にします。

基本的には、右から左に向かって縫い進めるのですが(右利き仕様)、

①〜③までは、糸がほどけにくいように頑丈にするための工程となります。面倒であれば省いてもOKです。

肩上げ方法・13

①まず、印の真上から針を入れ1〜2mmほど右側に1針ぬいます。

点線や、印から右に外れるイメージです。

肩上げ方法・14

②次に右ナナメ上に1〜1.5cm糸を進め、また1〜2mmほどの1針を縫います。

肩上げ方法・15

③元の点線の印の位置に戻るように、左下に糸を進め、同じ用意に1〜2mmほどの1針を縫います。

この1〜2mmは着用する際に表面に見える部分ですので、同じ位のポッチにすると見栄えが良くなります。

肩上げ方法・16

④では、右から左に向かって黄色い点線の方向に進めて縫っていきましょう!

画像では、二目落とし(ふためおとし)という和裁の縫い方をしていますが、簡単に1.5cmと1mmを連続してぐしぐしと縫うだけでもOKです。

写真で見えている糸の縫い目が隠れる部分、裏側が着用時に見える部分になるので、それだけ意識してください。

肩上げ方法・20

二目落としの場合は、表側にはこのような縫い目が見えます。

「どうせ見えてしまう糸なので、飾り縫いのように」として、和裁(着物を縫うこと)では昔から行われてきた技法です。

肩上げ方法・17

⑤印をつけておいた所まで縫い終わったら、①〜③で行ったように糸がほどけにくいようにする補強の縫い止めをします。最初に①〜③の項目を省いた方はこの⑤〜⑥も省略してO Kです。

印の位置まで縫い終わったら、点線やしるしから外れるイメージで左ナナメ上に1〜1.5cm糸を進め、1〜2mmほどの1針を縫います。

肩上げ方法・18

⑥次に、印や点線のある場所に戻るイメージで糸を進め

1〜2mmほどの1針を縫います。

肩上げ方法・19

⑦糸を結んで、右肩側の完成です!お疲れさまでした!!!

左肩側は、この説明を反転させ考えながら行ってください。慣れるまでは大変ですが、1年に1回もしくは数年に1回の作業です。お子さんにサイズのあった着物を着せてあげられるように頑張りましょーー!!

腰上げ(こしあげ)の方法

では次に、腰上げを縫ってみましょう。

腰上げは、長すぎる浴衣のスソをお子さんの身長に合わせて短く調整する事を言います。

サイズ決めよう!

腰上げの仕方・1
腰上げの仕方・0

浴衣を平らな場所に置きます。

①浴衣の「肩から、スソ」までの長さを測ります。これは肩からの身丈(みたけ)と呼ばれる部分です。

②次に、お子さんの首の付け根から、裾(すそ)にしたい所までの長さを測ります。

この時、柔らかいメジャーを使って体に沿わせるように計測してください。お腹ぽっこりさんはその分すそが上にあがりますし、細身ちゃんはストンと下に布が落ちますので体型によって変動しやすいのご注意ください。

長すぎる浴衣のスソを、お子さんの体に合わせたサイズにするために計算をします!計算式は以下の通りです。

【①浴衣の長さ】−【②希望の長さ】=【③余分な長さ】

例)

・浴衣の長さが、90cmだったとします。

・希望の長さは、71cmでした。

この場合は【①90cm】ー【②71cm】=【③19cm】となります。

この【③余分な長さ】を忘れないようにメモしておいてください!

次に、どのようなバランスで出来上がるのか計算をしてみましょう。

腰上げの方法・2

お腹から、太もも周りに布が重なってくるのが腰上げなのですが

仕上がりで見える布の比率は6対4になります。

青い文字で書いてあるスソからの長さは、後から印をつける際に必要になる数字なので計算をしておきます。

【②出来上がりの希望の長さ】×0.4=【④スソからの印位置】

例)

・希望の長さが、71cmだったとします。

・計算式に当てはめると、【②71cm】×0.4=【④28.4cm】となります。

この【④スソからの印位置】を忘れないようにメモしておいてください!

浴衣に しるし をつけて 縫ってみよう!

先に記載していた肩上げの時と同じように、まず「イメージ」をする事が大切です!!

キッズゆかた・はすま屋
キッズゆかた・はすま屋

「お腹のこのあたりをつまむのだな」「この位の長さになるな」と予め浴衣を折り曲げたりしながら想像します。腰上げをした仕上がりの見え方は6対4のバランスになっています。

やはり作業し慣れない縫い物だと思いますので、最初のイメージが大切です。

腰上げの方法・3

私は右利きで、自分がやりやすい方向で案内していますが、左利きの方や、この方向がやりにくいなと感じる方は置く位置などを逆にして作業をしてください。糸縫いなども、やりやすい方向から進めてくださいね。

では、右にスソ、左にソデを向ける方向で浴衣を平らな場所に置いてください。

ここで先程、計算をした【④スソからの印位置】が必要になります。(例では、28.4cm)

スソから測って、右前〜背中〜左前と全ての位置に印をつけます。縫い目やその中間部分などポイントだけでOKです。(青色の線)

次にここで印を付けた位置(青色の線)からソデ方向に(頭の方向)向かって、さらに印を付けます(黄色い線)。

腰上げ方法・4

ここで付ける印(黄色い線)は、最初に計算した【③余分な長さ】です。

今つけたスソからの位置(青い線)から、頭側に向かって③余分な長さ(例の場合は、19cm)の位置に印を付けます。こちらも同じく、右前〜背中〜左前までの全ての位置に印を付けます。

ここで付けた印(青い線と、黄色い線)は縫い合わせる部分になります。

緑の点線は、折り紙でいうと山の部分にあたります。

では次に、まち針をとめてみましょう!

緑色の点線部分をつまんで、青色の印と、黄色の印を合わせます。この青い線の部分にまち針を止めてください。

ここが、縫う場所になります。

※緑の点線は、青色と黄色の中間になります。モノサシで計測して印をつけておいてもOKですが、そのまま青と黄を重ね合わせるようにするだけで自然と割り出される部分ですので、あえて印つけをしなくても作業を進めることができます。

この時、背中の縫い目と縫い目、脇の縫い目と縫い目と合わせていくとまち針がとめやすいです。

ただ、サイズ調整の具合によっては前側(お腹側)がピッタリと合わず余ってくる場合もあります。その時は、写真のようにエリとエリを合わせて余った布はたたんで折り込んで範囲内に収めるよう整えてください。

腰上げ方法・9
腰上げ方法・10

では、玉留めをした糸で、右から左に向かってザクザクと縫ってください!青い線の上が最後まで縫えたら玉留めをしてください。

写真は和裁(着物を縫うこと)で多用される二目落とし(ふためおとし)という独特な縫い方をしていますが、2cmほどの感覚でなみ縫いをするだけでもOKです!

この時、見えている縫い目は仕上がった時に布で隠れる縫い目になります。向こう側が表に出る縫い目になるので意識して進めてみてください。

腰上げ方法・11

お疲れさまでした!!!

これで、腰上げ完成です!

この写真は仕上がりが見やすいように、肩上げはせず、腰上げだけがしてある状態です。

柄モノなので、少し見えにくいかも知れませんが太ももあたりに布がふわっと重なっているのがわかるかと思います。

お子さんの身長にピッタリあうように浴衣の調整ができましたか?

多少の前後があっても気にしない!子供たちは動き回るし、お昼寝だってします。縫い終わった後に数センチのズレがあっても気付きません。

まち針や縫い針がウッカリ刺さったままにならないよう注意してください。大切なのはそれだけです。


最後に

大きなサイズの浴衣を、お子さんのサイズに合わせて調整する「肩上げ・腰上げ」には教科書やルールにのっとった本来の正しいやり方とされる方法はあります。

冒頭でも申し上げたように、ここでご案内した内容はとてもシンプルに簡略化した方法です。

実際の肩上げは、直線縫いではなく少しナナメにずらしながら縫いますし、腰あげの場合も寸法をとる位置が異なっていたりします。本来の正しいやり方に準じてサイズ調整をしたい方にとってはタメにならないページだったと思います。

しかし浴衣というのは、今の日本の服装で表現するとジーパンにTシャツのような普段着の部類に入ります。

普段着である浴衣を気楽に楽しんで着て欲しいので、シンプルにご案内させてもらいました。

本当の所を言うと「邪魔になりそうな分の布を適当につまんでザクザク縫う」だけで説明を終わりにしたいくらいでした(笑)2回目からはそれでも良いかもしれません。今回は初めてのサイズ調整の方に向けて、細かい説明も入っていると思ってください。

もちろん当店でご購入いただいたお客様へサイズ調整をした浴衣を納品する際は、私も一応は和裁士なので教科書通りの正しいやり方で仕上げてお届けしています。でも来年、再来年と浴衣を着る際にお子さんはきっと身長も大きくなって体重も増えていることでしょう。その時は、ご自宅でサイズ調整に挑戦してみてください。

ご近所の呉服屋さんなどに依頼する事もできますが、5千円〜2万円とお値段もかかります。

七五三や、結婚式などの特別な着物の時はお願いした方が良いと思いますが、浴衣はご自身で頑張ってみてください。浮いた分で、お子さんの大好きな食べ物を買ってあげてください。そして翌年にまた浴衣を着る際「大きくなったな〜」とお子さんの成長を楽しみながら、またサイズ調整をしてあげてくださいね。

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